川端康成にどっぷり。

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芝居の稽古で読むのを中断していた川端康成「山の音」をやっと読み終えましたん。

60歳を過ぎて死を意識しだした老人の、息子の嫁への恋情の物語・・・らしい。
以下、ネタバレありの感想文。

老人の接する登場人物は、息子・修一を除いて、息子の嫁・菊子(美人。映画だと原節子さん)、
老人の妻・保子、老人の娘・房子(不器量・・・出戻り。2人の娘付き)など家に住むのは、ほとんど女性だらけ。
そして、家を出ても秘書・英子、息子の愛人・絹子、絹子の同居人・池田・・・などなど、会うのは女性が多い。

家にいる女性と、会社にいる女性の違いは、仕事があるかどうか。
言っちゃうと、家の外で会う女性たちは自立していて、家にいる女性たちは自立していない。
最終的に、家にいる若い女性2人は、「働きたい」という意思を口にして終わる。
(映画だと、このシーンはなく、もっと早い段階のシーンで終幕するっぽい)

私は老人と息子の嫁の愛情?より、この女性たちの生き方が印象深かった。

老人が死を意識する理由のひとつとして、時代の流れ、女性が外で活躍することもあるんだと思う。
(60歳が老人なんて、今の感覚だとヘンだけど。うちのパパも60歳過ぎてるけど若いので、息子の嫁に恋情なんて生生しくてイヤだ。笑)

息子の修一がとにかく人道外れてるって言うか、ひどいヤツなんだけど、本文中にはそういうシーンはなくて、
ひどい行いのすべては、女性たちの口から語られる。だから女性のウソって可能性もなくはない。
この修一は戦争帰りで、戦争で性格が変わってしまった・・らしい。
このあたりも深読みしていくと、なんだか怖い。愛人の絹子も戦争未亡人。

特に大きな事件もなく、つらつらと読み進められる小説だけど、
人によって、引っかかる場所が違うのではないでしょうか。

確かに川端康成は老いることには恐怖心があったみたいだけどね。
(だいたい70歳過ぎてガス自殺って!もう長寿まっとうすればいいじゃん、って思うのは私だけ?)

写真はやなぎみわのマイグランドマザーズシリーズより。
これって、川端康成の「眠れる美女」から発想を得てるよね?
次は川端さんの何を読もうかしら?オススメあったら教えてください。

※ちなみに「伊豆の踊り子」「雪国」「眠れる美女」「千羽鶴」「禽獣」は読了してます☆
「千羽鶴」は、すごかった。「ノルウェイの森」が好きな人は好きだと思うんだけど、どうでしょう?
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by oko50525 | 2009-06-04 10:45 | 日常のこと