F/T09 転校生

この週末は、色々なアートに出会って、ココロかき乱されまくりでしたが、
一番キちゃったのが飴屋法水演出「転校生」@東京芸術劇場 だったわけです。

土曜日に、とある演出家さんが絶賛しているのをブログで見て、
そのまますぐチケットを取ってしまった「転校生」。
普段、誰かが絶賛してても、そこまでココロ動かされないのに、
気づいたらチケット購入してた。ムシの知らせとしか思えない。。。

★ストーリー★
21人の女子高校生のために書いた平田オリザの戯曲『転校生』に、演劇界・美術界で伝説的な話題を集める飴屋法水がSPAC - 静岡県舞台芸術センターの製作により挑んだ衝撃作の再演がついに実現。出演するのは、静岡県全域からオーディションで選ばれた女子高校生たち。ある高校の教室、いつもと変わらない日常に、突然ひとりの転校生が現れる・・。単調な日常に潜む他者との出会い、人間の存在の不確かさが浮かびあがる。
b0044209_14113289.jpg


飴屋法水氏のことは、ロマンチカ「PORN」の音楽担当の方ってことでおぼえていて。
演劇の人ではなくて、現代美術の人、しかもグロイ系の人、と勝手に頭の中で思ってた。
でも、もともと演劇の人なのね。そして「ホウスイ」じゃなくて「ノリミズ」なのね。両方ビックリしたポイント。

そんなことは、どうでもよくて。
『転校生』、前日予約だったこともあり、A席しか残ってなかったので、後ろから3列目くらいだし、
途中から入ってくるお客さんの物音がすっごく気になって(終わりの方でも入れてくるし)
それに加えて、役者の女子高生達が、みんないっせいに話すものだからセリフが聞き取れず、
「あ~、このままだったら、どうしよう」と思いつつ、一生懸命、聞き耳を立ててみてました。

あたくしも女子高出身。21人の女の子たちの同時進行なガチャガチャした会話の溢れる教室の風景には、ちょっと懐かしい物を感じたり。
彼女達の座り方一つ、荷物の置き方一つ、喋り方一つ、すべてが個性的で、
自分も女子高生だったことがあるくせに「女子高生」というカテゴリーを勝手に作ってしまっていたな、って。
女の子たちは、みんな、それぞれ人格を持った人間なんだなって。

会話の端々から感じられる明日への不安と期待、生まれてくることの不条理、日本に生まれてきたことの意味。
とっくに女子高生じゃない私ですが、ほんとに毎日のように「WHY?」について考えてて。
結局、女子高生を脱しても「WHY?」については分からないままなんだよ、って。
「何のために生まれてきたのか」なんて死ぬまで分からないんだよね。
でも知りたいよね。そして、意味があってほしいよね、って。

最後、女子高生たちが一列にならんで、「せ~の!」ドンってジャンプするところで、
訳もなく泣けてきて、あ~、やばいな~って、こういうのって、私の好きな涙だな~って。
スゴイものを見たときって、なんだか分からない涙が出てくるんだよね。
感動した、とか、哀しかった、とか、嬉しかった、とか、そういう言葉に、まだカテゴライズされていない「感情」が出てくる。この「感情」を言葉にできた人はスゴイと思う。まだ言葉になっていない、感情。

ジャンプしてる女子高生の身体からあふれ出る生命力がすごくて、
それだけで「生き物って、ここまでエネルギーがあるんだ」って、嬉しくなった。
そこにはウソがないんだと思う。演技ではないんだと思う。

飴屋さんってスゴイ!これは、演出の力だと確信するよ。

まだまだスゴイものに出会えて、あたしってば、幸せものだ。

それにしても、こうなると、役者の役割ってなんなんだろう?と、また迷宮入りしちゃうんだよなぁ。
[PR]

by oko50525 | 2009-03-30 14:27 | 観劇したもの